KLAS(スイス公文学園高等部)のあれこれ


KLAS(スイス公文学園高等部)に関する、非公式情報をあれこれ書き並べました。
言うまでもありませんが、これらのことは1999年の卒業生が思い浮かべている事柄です。
 今では事情が変っているかもしれませんし、記憶違いで正確ではないかもしれません!

※村や学校の様子を、見たいという方は、「 写メール少々 」ページも、ご覧ください。

KLAS概要

生活風景

勉強・教育

恋愛・友情

その他

英語
スキー
夏休み冬休み
春休みなど
進学(海外)
進学(日本)
KLAS後

 
勉   強  ・  教   育
 

英語

ESLの授業をみっちり受け、宿題もきちんとこなし、小テストもまじめに予習していると、卒業時に、英検準1級程度の力は、楽勝に身につきます。
英検1級を取るには、自力の試験のための勉強をしなくてはいけませんが、「外国人」が身近にいるので、自主勉強も簡単です。

1年生の最初は、イギリスの小学生が使うような、超初級の教科書から始めます。
登場する文法など、勉強内容自体はやさしいですが、英語に慣れるまでがたいへんです。

基本的に、ESL(英語)の授業を担当するイギリス人やアメリカ、カナダ人の先生は、ほぼ日本語が分りますが、まったく喋ろうとしません。
「あいつは日本語が分らないから……」
と思い込んで、日本語で悪口を言ってたらたいへんなことになります。
美術やフランス語の先生などは、まったく日本語が喋れませんでした。

ちなみに、まじめに勉強しない奴は、煙草を覚え、ギターを極め、英語は身につかず、帰国しますので、ご注意ください。

スキー

冬は雪の世界です。
1月から3月は、週のうち2日、午後がまるっとスキーの時間になり、恋の花が咲きます。
スキーウェアを着ると、どういうわけか、全員の素敵度がアップします。

土、日の休日にも友達を誘ってスキーに行き放題なので、スキー/スノーボード三昧の冬を送ることが出来ます。
初心者も、三年経てば、スイスイです。 

また、「スキー・デイ Ski Day」というビックリ企画があります。
これは、「前日に雪→今朝すごくいい天気!」という、まさにスキー日和が訪れると登場する企画で、その日の1時間目の授業が終り次第、あとは丸々スキー! という、夢のような企画です。 
1シーズンに2度か3度発生します。
「今日は間違いなくスキー・デイだろう!」という日は、1時間目の授業に、スキー・パスをぶらさげて出席したりします(それなのにスキー・デイにならないと、みんな、死んだ魚みたいになります……)

スキー場は、世界中からスキー客が集まるようなアルプスの山ですから、本当に広いです。

夏休み

冬休み

夏休みや冬休みには、ホームステイ、旅行、帰国などが選べます。
長い夏休みには、3つすべてを堪能する人もあります。

ホームステイ先はロンドンが多く、アイルランドのダブリンや、パリでホームステイする人も、けっこういます。
ちなみに私は、夏休みといえばパリ・ホームステイ、という感じでした。

旅行は2人以上か3人以上(学年によって違う)の複数行動で、基本的に、目的地や移動方法を決定すると、学校があれこれ手配してくれます。

高校生が、たとえばグルジアに行きたい、と言い出すとは思いませんが、学校が「危ない」と判断した地域へは行けません(というより、旅行を手配してもらえません)。

イラクのように、外務省の言う「危険地域」ではなくても、治安の悪いイタリア南部や、麻薬が一部合法なオランダ、言葉の問題もある東欧などへの個人旅行は、認められません。
(時期によって多少異なるとは思います)。

ホームステイについては、語学学校とセットになっています。
ロンドンなどの英語圏ホームステイでは、語学学校へ行かないこともできますが、パリホームステイだと語学学校(フランス語)は必須です。
語学学校に行く場合は、半日学校、半日退屈、土日観光、というような日々を送ります。

長い休み中の帰国は、
「せっかくヨーロッパに行ったのだから、帰国など絶対にしない!」
と思ってKLASに来ても、必ずホームシックにかかるので、どうしても日本に戻ります。
そして日本に帰ったからといって、友達に会うほかは特にすることもないので、さっさとスイスへ戻りたくなります。

あと、冬休みには寮が閉鎖されますが、何せ場所が世界のスキーリゾートですから、村内にアパートを借りてスキー三昧、という人も時々います。

春休み

など

春休みは二週間弱と短いです。
だいたい、一年生はこの時に初めてのホームステイを体験しますが、2年生以上は各地を旅行します。 また、平穏な寮に居残る人もいます。

春休みには、「オプショナルツアー」だったか「フィールドトリップ」だったか、名前は忘れてしまいましたが、学校主催の旅行も企画されます。

こちらは有料で、私の三年間にはエジプト、フィンランド、モロッコという旅行先でした。
だいたい応募者多数なので、3年生が優先されます。
私の場合、春休みはロンドンホームステイ、パリホームステイ、モロッコ旅行と過ごしました。

ところで旅行といえば「秋の遠足」もあります。
ブダペストやプラハ、マドリッドやバルセロナなど、幾つかある行先別に、2年生と3年生が参加します。 一年生は、確か、この時にはパリ旅行をします。 (ちょっと記憶あいまいです)
こちらは、個人旅行では行けない場所へも行けますが、学校の企画ですから、レポート作成が課せられます(もちろん英語)。
また、スイス国内の都市を訪問する遠足もあります(レポートあり)。

こまごました旅行は、学校の企画等々、けっこう数多く、本当に楽しいものです。

進学

(海外)

KLASに行こうかなーと考えている人の多くは、海外の大学に興味があると思います。

KLASに行くと、2年生からACPとJCPというコースに分かれ、英米の大学へ進学するか日本の大学へ進むかを決めます。 この辺りの説明は、パンフレットなど公式情報を見てください。

ACPコースでは理科、数学、社会等々(選択)を英語でみっちり学び、英米の大学進学に備えます。 もちろん教科書も英語です。 
かなりたいへんです。
ACP生の全員が愚痴をこぼします。

といって、JCP生が英米の大学へ行けないわけではありません。
TOEFLを1問間違えただけのほぼ満点を取った変人同級生は、JCP生で、今はイギリスにいるはずです(もう日本にいるらしい)。

また、ACPは授業がきびしいので、ごくたまに、JCPに転落してくる人もいますし、ACPでも日本の大学を選ぶ人もいます。

が、多くのACP生は、アメリカ、イギリス、カナダの大学にひょいと進んで行きます。
進路に迷ったら、JCPだと思います。
日本でも英米でも、どちらも対応できます。
要は、本人の努力しだいですケド。。。

進学

(日本)

私は、KLASに入学してしばらくは、英米の大学へ行く気マンマンでしたが、結局、卒業後に帰国して地元の大学へ通いました。 後悔はしていません。

KLASを卒業して日本の大学へ進む場合、私立文系大学へ進むことが、容易になります。
何と言っても英語の力が、他の受験生と段違いです。
5月末に卒業するので、それからの「半浪」の半年で、河合塾(これを紹介されるが、駿台でもどこでも良い)で、みっちり国語、社会科目を学べば、私立文系の、割と有名なところへ入学するのも難しくありません。 注:個人差あり

国公立大学(特に理数系)に進みたい場合は、少々苦労します。
KLASの基本は、英語中心の私立文系です。

ただ、KLASにも理数系の科目が充分ある(物理も数?Vもある)ので、JCPに進んで理数系の科目選択をし、卒業後に予備校でさらに理数系を鍛えるということで、国公立理数系に進学することも充分可能です。
私の同室住人は確か、東北大学の理工学部に進んだはずです(学部が違うかも)。
ちなみに、私立文系大学については、多くの指定校推薦枠があります。 近ごろではだいぶ名の売れた大学への指定校推薦枠も獲得できています。

私も、この枠を活用して、浪人時代をバイト三昧で過ごしました。 卒業生の進学先については、パンフレットに詳しく書いてあるはずです。
KLAS卒業後については、私のKLAS父母会での話「卒業後6年」が参考になるかもしれません。

KLAS

KLASを進路にしようかという中学生では遠い話かもしれませんが、KLAS生を卒業し、大学へ行った後、KLAS生はどうしているか、についてです。

私は現在(これを書いた2008年 8月現在)、公務員というか、国立大学職員になって不平たらたらで過ごしています。 現職は留学生担当なので、KLAS生らしいといえば、KLAS生らしいのかもしれませんが「卒業後6年」に書いたとおり、微妙に、充実感がありません。。。 
※まー、それでも、2年大学職員→1年東京のお役所→1年間ロンドン研修→大学事務復帰、という、ぐるぐる回って楽しんでいますが。

ほかの人は、というと、私が知る範囲では……。

実家を継いだ人、法科大学院、医学系大学在学中で間もなく医者、病院事務、フリーター、海外で音楽療養師(?詳細不明)、一般企業(システム関係)、何か特殊な製作関係、海外の大学でホームシック・鬱病・消息不明、舞台(演劇)関係、音楽家たまご、大卒後にもう一度大学生、大学院生……

思いつく顔はこのくらいで、要するに、統一感もなく、無茶苦茶です。

私はKLAS卒業後に帰国したので、海外組の動向には疎いですが、ざっと見渡した限り、企業の一般職や、私みたいな公務員みたいな、「平凡」と見られるような職種に就いている人は、少ないような気がします。
要するに、KLASの3年間を経験すると、あまり平凡な人生は送れないかと思います(私だって、超安定志向の国家2種公務員のくせに、東京&海外長期研修という道を選んでいますし)。
 
KLASへ行くことで、明らかに、多くの日本人が歩む道から外れます(キッパリ)。
外れたあとは、そのままかもしれませんし、「一般的な」道へ戻ることもできます。
しかし一般的な道へ戻ったとしても、一度大きく外れてみたのですから、視点、考え方は大きく変化し、KLAS卒業後の人生は、或る意味たいそう困難になりますし、或る意味とても楽しいものになるかと思うわけです。

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